中嶋陽子は、どこにでもいる平凡な女子高生だった。ある日、“ケイキ”と名乗る金髪の青年が現れ、さらには異形の獣たちが襲ってくるまでは。
ケイキは陽子を主と呼び、見知らぬ異世界へと連れて行く。そこは、十二人の王と十二頭の麒麟によって治められる十二の国々からなる不思議な世界だった。
この世界はどこなのか。なぜケイキは自分をこの世界に連れてきたのか。そもそも、なぜ自分は妖魔と呼ばれる奇怪な獣たちに追われているのか。
異世界にたどり着くなりケイキとはぐれてしまった陽子は、数々の疑問を抱えたまま、生き延びるため、見知らぬ世界での厳しい戦いを始めるのだった……。
陽子が迷い込んだ『十二国』の世界。そこは我々の住む地球上には存在しておらず、『蝕』と呼ばれる現象によってのみ、日本とつながっている。
ここでは、神々が住まうという五山を戴く黄海の地を、慶、奏、範、柳、雁、恭、才、巧、戴、舜、芳、漣の十二の国々の、幾何学模様のような形の国土がぐるりと取り囲んでいる。
それぞれの国には、その国を治める王と、それを補佐する麒麟がおり、霊獣である麒麟が天啓によって王を見いだし、玉座に据える。そしてその王は、天啓ある限り不老不死となって国を治め続ける。その国民たちは、里木と呼ばれる木になる実である卵果から生まれてくる。
まさに、おとぎ話に出てくるような異様な世界。それが『十二国』の世界なのだ。
(公式サイトより)