舞台は産業革命華やかな1890年代、ヴィクトリア朝時代のイギリス、街にはまだ馬車が行き交い、上流社会と平民との間には、厳密なる境界のあった、階級制社会が根強い頃の御話である。
孤児で身寄りも無いメイドのエマは、ロンドンでガヴァネス(家庭教師)を引退し、隠遁生活を送っている老女ケリーの下で、使用人としての教育を受け、家事全般を一人で取り仕切るオール・ワークス・メイド(雑役女中)として暮らしていた。
そこへある日、ケリーのガヴァネス時代の教え子で、豪商の跡取りであるウィリアムが恩師の家を訪れ、そつなく控えめに応対したエマに強い関心を寄せる事になる。
数度の思わぬ出会いや水晶宮での一夜もあり、互いに惹かれあうようになったエマとウィリアムだが、ふたりの身分の差はあまりに大きかった。
叶わぬ恋であることを悟ったエマは、ケリーが亡くなるとウィリアムに行き先を告げないまま、ロンドンを去ってしまう。
故郷へと向かう汽車の中で偶然同席したターシャの薦めにより、エマはメルダース家でハウスメイドとして勤めることになった。
彼女の仕事ぶりを評価したメイド長アデーレの推薦により、エマはドロテアの小間使いとしてロンドンへの旅に同行する。
以前から知己であったミセス・トロロープ(オーレリア・ジョーンズ)が息子の婚約発表のパーティーへ一人で出向くことを知ったドロテアは、エマを侍女として同行させることを提案した。
事情を知らぬまま説き伏せられ、パーティーへと向かったエマはウィリアムと思わぬ再会を果たす。
ショックでその場に崩れ落ちたエマが休む部屋を訪れたウィリアムは、彼女をしっかりと抱きしめるのであった。
こうしてお互いの好意を確認し、固い絆で結ばれあった二人だが、厳格なる上流社会と平民との格差は、この絆を試すかのように、更なる試練を課していくのであった…
(wikipediaより)